法政大学大学院 建築都市再生研究所

2017年5月1日更新

研究代表者 デザイン工学部教授 渡辺 真理
主たる研究分野 地方都市、地方都市中心市街地などの再生、活性化の方策を建築的手法および都市的手法を活用して研究・実践する
研究概要  わが国の建設行為は永く「スクラップアンドビルド」という建替え優先の方策がとられてきたが、環境問題、資源の有効活用などの視点から、その見直しが厳しく迫られてきているのは周知の通りである。文化財保存的な建築の保存再生はわが国でも広く行われてきたが、ここでいう「建築の再生」とは必ずしも歴史的建築物だけを対象にするものではない。以前であれば「スクラップアンドビルド」の対象となったであろう建築物に手を加えることで新しい用途をもった建築として再生していくこと、同時にその方法論を見出し確立していくことがここでの研究課題である。たとえば現在、都市部でも山村部でも、少子化に伴う小学校の廃校問題が取りざたされている。そういった小学校の空き教室はそのまま集会施設や倉庫、資料室などに転用されている事例が多いが、それでは消極的な解決策にしかならない。このような、社会問題の結果として発生する建築問題はなかなか決定的な解が見出せないのが通例であるが、ここではそれに正面から取り組もうとするものである。「都市の再生」と「建築の再生」は必ずしも同じ次元で取り上げられるものではないが、その両者が互いに関連しあっているのもまた事実である。
再び廃校問題の例に戻るなら、小学校がある地域から消滅することはその地域の人々にとっては、単にひとつの建物の消滅を意味するのではなく、小学校を媒介として育まれてきた地域共同体の重要な核が失われることなのである。
地方の問題を考えるときに大学連携と域学連携という二つの基本的な方法を採用し、そこから取り組んでいることもこの研究所の基本的なスタンスである。複眼的な思考と一般解でなく個別解を考えることがこの困難な問題解決に至るのではないかという期待と予感があるからである。
研究員
下吹越 武人 デザイン工学部教授
特任研究員
三原 斉 ものつくり大学技能工芸学部教授
木下 庸子 工学院大学建築学部教授
今村 雅樹 日本大学理工学部建築学科教授
安原 幹 東京理科大学理工学部建築学科准教授
宮 晶子 日本女子大学家政学部住居学科准教授
設置期間 2014年4月17日~2019年3月31日
設置場所 デザイン工学部建築学科渡辺研究室