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法政大学大学院 気候変動・エネルギー政策研究所

2019年6月13日更新

研究代表者 社会学部 教授 池田寛二
主たる
研究分野
環境社会学、公共政策学、エネルギー政策論、地域産業論、国際環境政策
研究概要

 現在、気候変動枠組条約が発効してから四半世紀が経過しようとしている。だが、世界の温室効果ガス排出量はなお増加傾向にあり、2016年のパリ協定発効を契機に新たな国際的取組みが続けられているとはいえ、地球温暖化を抑止できる確実な見通しは立っていない。その間に、日本も含めて世界中で温暖化に起因する可能性があるといわれる極端な気象災害の発生頻度は増加し、それらによる被害の規模も拡大している。パリ協定は、世界の温室効果ガス排出量を今世紀後半に実質ゼロにし、産業革命以来の気温上昇を2度未満、できれば1.5度に抑えるとの目標を掲げているが、それまでに気候リスクがますます増大することは確実であり、吃金の対策が必要とされている。気候変動対策は多岐にわたる政策(国際政策、各国の国内政策、地方レベルの政策、産業・経済政策、環境政策、地域政策(都市政策・農村政策)、交通政策、エネルギー政策など)の相乗効果によってはじめて目標に近づくことができるが、その中心に位置づけられるべきは持続可能な低炭素型経済社会への構造転換であり、その成否の鍵を握るのは化石燃料への依存から脱却し二酸化炭素など温室効果ガスの排出削減を実現し得る再生可能エネルギーへの転換をはかることである。 気候変動・エネルギー政策研究所(以下、本研究所)は、このような現状認識の下で、気候変動政策とエネルギー政策を多岐にわたる公共政策の中心的研究課題として位置づけ、法政大学大学院公共政策研究科を拠点として学内外の多くの研究者や実務家その他多様な専門家の英知を結集し、ここでは成し遂げることの困難な高度で分野横断的な学術研究とそれに呼応する革新的な事業実践(特定地域をモデルとする実証実験など)とを同時かつ相乗的に発展させるために設立されるものである。 本研究所の柱となる研究課題は下記の5点に集約することができる。

(1)気候変動政策とエネルギー政策の結節軸となる持続可能性(サステイナビリティ)概念をめぐる政策理念及び政策価値に関する規範理論の基礎研究。

(2)気候変動政策とエネルギー政策の国際比較研究(欧米先進諸国と中国などアジア諸国も含む)とそれによる日本の政策課題の検証。

(3)気候変動政策とエネルギー政策を21世紀に相応しい産業・経済政策のフレームワーク(ビジネス・エコシステム・マネージメント、トリプル・ヘリックス・モデルなど)の中で実証的に研究する。

(4)気候変動政策とエネルギー政策を地域社会の政策課題(人口減少、高齢化と交通弱者の増加、防災機能の強化、地域経済の再生と維持、スマートシティ、次世代モビリティ社会の構築など)の中に位置づけて多面的に研究し、その過程で地方自治体や企業や市民社会との協働関係を拡大しそれら多様なアクター間で実証的な研究活動のシェアリングを推進する。

(5)国や地方自治体及び多種多様な民間企業や研究機関及び国際機関や国際NGOと融通無碍に連携し、気候変動政策・エネルギー政策研究のプラットフォームの役割を担う。

研究員
池田 寛二 社会学部教授
長谷部 俊治 社会学部教授
杉崎 和久 法学部教授
糸久 正人 社会学部准教授

大学院

特任研究員

壽福 眞美 法政大学名誉教授
谷口 信雄 東京大学先端科学技術研究センター特任研究員
島田 昭仁 特定非営利活動法人コミュニティ科学ネットワーク理事長
設置期間 2019年4月1日~2024年3月31日
設置場所 社会学部 池田寛二 研究室