法政大学大学院 水と人間の安全保障研究所                      (研究は終了しています)

研究員等の職は、設立当時のもの

研究代表者 法学部教授 鈴木 佑司
主たる
研究分野
生命と水-学際的研究と政策形成への応用
研究概要 水をめぐる問題は21世紀の重要な課題となっている。むろん第一にその量的な確保が課題であることはいうまでもない。
期中における水の絶対量は一定であるが、その地理的分配は極めて偏在的であり、需要と供給に大きなギャップがある。このため、水をめぐるさまざまな問 題、とりわけ政治的、さらには軍事的な争いがこれまでも展開されてきたし、今後も一層その可能性は大きいといえよう。しかしそれとともに重要なのは質 的な改善の問題である。今日水の圧倒的な量を消費しているのは先進国である。人口において15%を占めるにすぎないにもかかわらず、である。だが、先進 国において、特に飲料水に関しては、ほぼ量的には確保されていても、その質が問題であり、例えばヨーロッパ諸国においてはペットボトルのような飲料水 の確保が当然化している。比較的「良質」といわれる日本においても水道水の質に対する不満がペットボトルの利用を後押しする形で新たな展開を示すよう になっている。こうした水の質の問題は、水源をめぐる経済、政治問題を頻発させ、更にそもそも水は誰のものなのかという根本問題を投げかけてくるよう になっている。 水は量的にも、質的にも重要な政策課題となっているのである。本研究所は、後者、すなわち水の質的改善に大きな手がかりを提供する可能性がある電気分解方式と解離水を長く研究してきた花岡孝吉(テキサス大学客員 教授、本学大学院非常勤講師)と国際政治が専門の鈴木佑司(法学部)が(1)学際的な研究の必要性、(2)電解水の共同研究の推進の必要性、(3)水の質 的改善が先進国における質的なニーズに応えるのみならず量的な途上国の水の供給への新たな手がかりを与える可能性の検討の必要性、に学問的に答える拠点 を設立することを目的としている。
具体的には、今後3年間でおよそ大小7つほどのプロジェクトを立ち上げ、上記の課題に対応しようとするものである。第一は解離水に関する基礎研究におい て、テキサス大学、モスクワ大学など海外の研究者との共同研究を行うものである。第二は富山医科薬科大学の著名な研究者との飲料水と健康に関する疫学調 査の委託である。第三、第四、第五は関係機関との解離水の応用可能性の共同研究、第六は解離水の工業的な可能性、度量法に関する共同研究(予定)、そし て第七が水をめぐる国際政治の課題と現状の研究である。特に第七のプロジェクトは研究の成果の出版、シンポ等の研究所の活動全体に関するアカンタビリテ ィに責任を持つものである。
以上のような、学問的に野心的な計画を持つため、研究所は3年をめどに成果を出したいと考えるが、場合によっては規定の制限期間である5年まで2年間の延長を必要とする場合があることをあらかじめ断っておきたい。
補助研究員 (※所属・職名は設立時点)

玉井 良尚  法政大学大学院政治学研究科博士後期課程
設置期間 2004年3月31日~2007年3月30日
設置場所 法政大学法学部鈴木佑司研究室